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投資の基本に立ち返る:利下げや物価上昇に備えたリスク分散とお金の置き場所の見直し

利下げでも株価が上がるとは限らない(米国国債の利下げ米国株の上昇です)

Fed interest-rate cuts could boost stocks, or sink them. Here’s what history says. Dow Jones & Company, Sep 16, 2024 5:28pm

金利上昇なのに株価が上がる!?その意外な理由とは?

まず、基本的な知識として、金利と株価の関係性について確認しておきましょう。
一般的に、金利と株価はシーソーの関係にあると言われています

ほとんどの場合、株価は金利の影響が8割、業績が2割くらいだと言われていますし、私も体感的に
そのように思います

金利上昇時: 企業の資金調達コストが増加し、業績悪化懸念から株価は下落傾向に

金利低下時: 企業の資金調達が容易になり、設備投資や事業拡大による業績向上期待から株価は上昇傾向に

しかし、常にこの関係が当てはまるわけではありません

金利上昇局面で株価が上がる理由は?

金利上昇局面でも株価が上昇する主な要因としては、以下の点が挙げられます。

  1. 景気への期待
    A) 金利上昇は景気過熱を抑制するための措置ですが、同時に景気が良好であることの証でもあります。
    B) 強い経済成長への期待から、企業業績向上を見込んで投資家が株式市場に資金を投入し、株価を押し上げる可能性があります。
  2. 金融相場
    A) 金融緩和政策下では、市場に豊富な資金が供給されます。
    B) 金利上昇による影響よりも、資金流入による株価上昇効果が勝るケースがあります。
  3. セクターによる影響の違い
    A) 金利上昇はすべてのセクターに均等に影響するわけではありません。
    B) 金融セクターなどは、金利上昇により収益増加が見込まれ、株価が上昇する傾向があります。
  4. 個別銘柄の要因
    1. 個別銘柄の業績やニュース、市場のセンチメントなどによっても、株価は大きく変動します。
  5. 短期的な調整
    1. 金利急上昇による一時的な株価下落後、市場が状況を消化し、上昇に転じる可能性があります。
  6. インフレヘッジ
    1. インフレ率が高い状況では、現金や債券の価値が目減りするため、株式などの実物資産に投資することでインフレリスクをヘッジする動きが出て、株価を押し上げる可能性があります。
  7. 為替の影響
    金利上昇は通貨高を招く可能性があり、海外投資家から見て日本株が割安になることで、投資が促進される可能性があります。

【まとめ】
皆様ご存知のように、ウクライナ・ロシア戦争900日目パレスチナ(ガザ)・イスラエル戦争1年目レバノン(ヒズボラ)・イスラエル戦争一週間目イスラエル・イエメン爆撃、イスラエル・イラン報復準備と中東を中心に新たに世界各国で紛争が続いています。

ウクライナ、ロシア戦争を除くこれらの紛争での、中核をなしているのは、イスラエルです、そしてイスラエルに対して軍事支援を行っているのは主に米国です。アメリカドルは強さを維持する一方、IMFは、ユーロ圏20カ国の成長率は2022年の3.3%から今年は0.7%に鈍化すると予測しています。ヨーロッパ最大の経済大国ドイツに至っては0.5%のマイナス成長という予想になっています。

これらの国々の多くには、戦費軍事支援による巨額の債務がのしかかっており、債務レベルは平均して同地域のGDP(国内総生産)の60%に達しており、10年前から倍増。金利の上昇が返済コストの増大につながっています。

金利上昇、長引くインフレ、エネルギー価格高騰の余波によって、イギリスの成長率も2022年の4.1%から今年は0.5%に鈍化すると予想されています。

この様な世界情勢から、これまでの国債・株式の定義とされるものが崩れています

 

5年後その100万円で同じ商品が買えますか?投資は「お金の置き場所」を考えることが大事です

以下2024年9月20日公表日本消費者物価指数(CPI)です

2020年基準 消費者物価指数 全国 2024年(令和6年)8月分(2024年9月20日公表)
≪ポイント≫
(1) 総合指数は2020年を100として109.1 前年同月比は3.0%の上昇
(2) 生鮮食品を除く総合指数は108.7 前年同月比は2.8%の上昇
(3) 生鮮食品及びエネルギーを除く総合指数は107.4 前年同月比は2.0%の上昇
総務省(法人番号2000012020001)統計局

総合指数は2020年を100として109.1=2020年から9.2%の上昇

前年同月比2023年8月と2024年8月の比較は3.0%の上昇

日本の物価は2020年から上昇し続けてます。

2024年10月8日 11時41分 厚生労働省

ことし8月の働く人1人当たりの基本給などにあたる所定内給与は、前の年の同じ月と比べて3.0%増加し、31年10か月ぶりの高い伸び率となりました。一方で物価の上昇に賃金の伸びが追いつかず、実質賃金は3か月ぶりにマイナスとなりました。

以下メガバンク一年もの定期金利(10万円/100万円) (年率、税引前)

• 三井住友銀行 0.125% / 0.125%
• 三菱UFJ銀行 0.125% / 0.125%
• みずほ銀行 0.125% / 0.125%
• りそな銀行 0.125% / 0.125%
• ゆうちょ銀行 0.125% / 0.125%

ゼロ金利からは脱出しました、しかしながら、他銀行への振込手数料含め様々な銀行手数料は上昇しています。(ただし、カスタマーステージ(預金の額等でステージ分けされている)によって、他行への振込手数料を無料としている銀行が多くあります。また、月に1回まで無料としている銀行もあります。)

振込手数料比較【オンラインの場合】

 

振込手数料比較【ATMの場合】

振込手数料比較【窓口の場合】

 

お金をどこに置きますか?

銀行は、成熟した社会においては、決済機能を果たす機関としては有効です。
けれど、近年の預金利率を見ればわかるように、資産を増やす期待はまったくできません。
しかも今、世界はインフレの経済ですから、同じ金額のお金でも実質購買力はどんどん下がっています。
100万円預けたとして、5年後その100万円で以前と同じ商品は買えないのです。
つまり銀行に預けておくということは、資産を実質的に減らしてるのです。

多くの方々はこうした事実を知りながらも銀行にお金を置いて、みすみす価値を下げてしまっています。
だったら、 「せっかくですから、大事なお金を働かせましょう」というのが投資の考えです。
まずは「お金に働いてもらう」ことです。

銀行にお金を「預けて」いる「預金」と勘違いしていますが、実は銀行にお金を「貸している」のです。銀行は公的な機関ではなく、あくまでも民間の法人です。

銀行も「お金に働いてもらっているのです」 銀行は皆さんから「借りた」お金をさらに貸す・投資することで利益を得ています。

 

物価上昇に備える身近な金融資産

身近な金融資産で物価上昇に備える方法は、無理なく小額から始めやすいのが良いかと思います。以下のような選択肢があります

貯蓄型保険: 保険の一部は貯蓄機能を持っていて、資産を増やすのに役立ちます。特にインフレに対応した保険商品を検討してみるといいかもしれません。(米国債券利率に準ずる年率)

米国債投資信託: 安全性が高く、利回りも比較的安定しています。(成長投資枠)

株式投資信託: 少額から投資できるので、株式市場にアクセスする手段として便利です。分散投資ができる点も魅力です。

金投資信託:金は長い間、価値を保つとされています。インフレーションが進むと、金の価格が上昇する傾向があります。(成長投資枠)

これらの資産をバランスよく組み合わせることで、物価上昇に対するリスクを軽減することができます。

 

簡単なリスク分散には「2つの手段」・バランスが肝心!

手段①
投資信託は、個別株にある倒産リスクや価格下落リスクを軽減でき、流動性も高いので現金化が容易です。

手段②
リスクヘッジするのは、通貨についても考え方は同じです。

金融機関の円建て口座にお金を預けているだけだと、円に100%投資しているのと同義ですが、日本に万が一のことがあったり、円安になったりすると通貨価値が下落します。
そのようなリスクを避けるため、為替ヘッジ無しの海外投資信託(USドル建て)を定期的に購入し、通貨を分散保有することでリスクヘッジが可能です。

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