株式投資の心得:慎重な選択でリスクを回避
家電選びには時間をかけるのに、株は安易に選んでいませんか?
「ほとんどの人は、株式投資より電子レンジを買うことの方に、より多くの時間をかける」…
これは著名な投資家ピーター・リンチ(注)の言葉です。
(注)ピーター・リンチ(1944年1月19日 – )は、アメリカの投資家、投資信託マネージャー、慈善家フィデリティインベスメンツのファンドマネージャーとしてマゼラン・ファンド を運用
リンチは、1977年から1990年の間に平均29.2%の年間リターンを達成し、S&P 500株価指数を一貫して二倍以上のアウトパフォームを達成しマゼラン・ファンドを世界最高の投資信託ファンドに押し上げた人物
「ほとんどの人は、株式投資より電子レンジを買うことの方に、より多くの時間をかける」は、著名投資家のピーター・リンチの言葉です。
たとえば、冷蔵庫やテレビなどを買う時、あるいは自動車を買う時、たいていの人はカタログを見て性能を比較したり、ネットの口コミを調べたり。
さらには家電量販店に行って実際にものを見たり、お店の人の話を聞いたうえで、「これにしよう」と決めます。さらに「では、どこで一番安く買えるのか」についても真剣に調べようとします。
こうした比較検討をしたうえで、最終的に「この店でこれを買おう」と決断するわけです。同様に日々の買い物においても「どこが安い」「ここはものがいい」などと調べたうえで、家から離れた場所に買い物に行くことを厭いません。
そのかける時間や労力はかなりのものですが、そうするのは実際に買ってから、「あっ、失敗した」 と後悔したくないからです。
では、投資に関してはどうでしょうか?
もちろん日ごろから勉強して、しっかり調べ抜いて投資する人もいますが、現実には「値上がりしているから」「専門家が推奨しているから」「みんな株をやっていて、儲けているらしいから」といった、ごく単純な理由で買い、また逆の理由で売る人も少なくありません。
実はこれはとても危険なことなのです。
大切なお金を使う以上、投資には確固たる理由が欠かせません。それは「〇〇が買ったから」「〇〇が推奨しているから」といった曖昧なものではなく、自分で調べ、自分で考えたものであることが必要です。
投資をする前には、「なぜこの会社の株を、この価格で買うのか」をきちんと問いかけてみることです。
投資には「納得のいく理由」が欠かせない
ファンド選択・精査においてご質問がある場合、当方にお問い合わせください。
資産運用の落とし穴
営業マンに「言われるがまま」はNG 自分で金融機関と運用先を選ぶ姿勢が重要
対面で相談できる窓口のある大手証券会社は安心感が高かったが、信頼のおけると思っていた証券マンが事件を繰り返している現実がある。では一体どうすればよいのか。
いったん頭を冷やす
2024年に開始した新NISAの影響で、資産運用への関心は高まり続けています。
窓口のある大手証券会社ではない選択肢として、コストを極力抑え、セールストークにも振り回されずに済むという意味では、ネット証券がお勧めです。
ネット上で口座を開設し、株や投資信託などを自らの判断で選び、パソコンやスマホを操作して取引する。手間はかかるが、手数料は安いのが特徴です。
「資産運用の場合」、もっと主体的に商品を選ぶべき
新NISAのつみたて投資枠には、金融庁が低コストと判を押した商品がラインナップされているように、ちょっと目を凝らせば余計なコストをかけずに済むものを自ら選べます」
「言われるがままではなく、自ら金融機関と運用先を選ぶ。」
そのことがこれまで以上に求められているとおもいます。
【証券会社で相次ぐ不祥事】
「顧客にとって証券マンの存在がリスクになる可能性」手数料が高い商品を売り込まれる懸念、投資を一任するラップ口座=ファンドラップにも要注意
顧客の資産形成は後回しで、少しでも手数料が高い商品を売り込まれる懸念があります。
「たとえば、複雑なデリバティブ(金融派生商品)を組み込んだ『仕組債』などは明らかに初心者向けではないのに、手数料が4~5%も取れるので、証券会社などで無理な販売が横行しています。
運用次第で受け取り額が変わる『変額年金保険』も手数料が5%のものがあり、最初にそれだけの手数料が引かれてしまうと大きく増えにくいのです。
本来、そのような商品は金融商品取引法によって投資経験の乏しい人を勧誘してはならないですが、横行しているのが現状の問題点となります。
投資信託を組み合わせて証券会社に投資一任する「ラップ口座」にも注意
「ラップ口座」=「ファンドラップ」は投資信託の運用コストのほか、証券会社に支払うコストも毎年1~2%ほどかかる
しかも資産残高に応じて定率なので、1%でも資産1000万円なら10万円、2000万円なら20万円と増えていく。勉強して自らファンドを組み合わせればかからずに済むコストです
何より、大手証券会社にとって金融資産残高1億円程度までの顧客は特別な存在ではないです。
そこに少ない虎の子を預けても、きちんと相手にしてもらえる期待は薄いと考えるのが自然です